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土地家屋調査士とは?業務内容は?市場ニーズは?独学で取得可能?申込み方法、難易度などを解説!

kurupanです。

本記事では不動産登記の専門家、土地家屋調査士について解説します。

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土地家屋調査士とは?司法書士との違いは?

土地家屋調査士は不動産登記の専門家です。

「登記」とは、住所、所有者などの不動産の詳しい情報を記録するものです。

不動産登記には2つの種類があります。

  • 表示に関する登記:不動産の大きさや形などの物理的現況を記録する
  • 権利に関する登記:どのような権利がついているかを記録する

このうち、表示に関する登記を担当するのが土地家屋調査士です。

(ちなみに、権利に関する登記を担当するのが司法書士です。)

資格保有者の市場ニーズはあるのか?

表示に関する登記は法律で不動産の所有者に義務付けられています。

また、表示に関する登記(の代理)は土地家屋調査士にしかできません(業務独占資格)

よって、この国に不動産が存在する限り、必ずニーズがある資格ということになります。

近年は空き家問題などの社会問題もあり、土地家屋調査士のニーズはどんどん増していくと考えられます。

また、土地家屋調査士は日本に16000人程度しかいないため、常に必要とされています。

業務内容は?

土地家屋調査士の業務は主に以下の5つです。

表示に関する登記の申請の代理

表示に関する登記の手続きの申請を所有者の代理として請け負うことができます。

普通は表示に関する登記に関する知識や測量技術を持っている方はいないので、土地家屋調査士が請け負うことになります。

この表示に関する登記の申請の代理は土地家屋調査士しかできません。土地家屋調査士の大きな強みです。

表示に関する登記の審査請求の代理

表示に関する登記を申請しても登記所に不当な処分をされた場合、審査請求という不服申立てをすることができます。土地家屋調査士はこの代理を行うこともできます。

不動産の調査・測量

表示に関する登記は「土地や建物の物理的な現況」を示すものですから、物理的に正確な情報を取得する必要が会います。

そのため、土地家屋調査士は地図を見たり、現地で実際に測量したりして、不動産の位置や形を調査します。

単純なデスクワークだけでなく、測量などのフィールドワークをする、というのが、他の法律職にはない特色と言えます。

筆界特定の手続き代理

筆界とは土地の公的な境界のことです。

筆界が曖昧な場合、土地の所有者は筆界特定という手段を取ることができます。筆界特定は筆界調査委員に依頼することになりますが、その手続の代理も土地家屋調査士の業務の一つです。

土地の筆界についての民間紛争解決手続きの代理

筆界に関するトラブルが起きたとき、訴訟を起こして筆界を確定させることがありますが、土地の所有者同士が話し合いによって解決を図ることもできます。この話し合いによる解決を「裁判外紛争解決手続(ADR)」と呼びます。

ADRの認定を受けた一部の土地家屋調査士はこの相談にのることができます。

どんな人におすすめ?

基本的には独立したい方におすすめです。

そもそも、土地家屋調査士は不動産に関して公正に調査や測量を行わなくてはならないため、一営利企業の従業員として業務を行い報酬を得ることができません。営利企業から独立していなければならないのです。

よって、土地家屋調査士として活動する場合、独立するか、土地家屋調査士法人や、他の資格者(司法書士など)も所属する合同事務所に所属することになります。

ですので、独立したい方には特におすすめの資格です。

試験内容は?

筆記試験と口述試験からなります。筆記試験に合格した人が口述試験に進めます。

試験内容試験時間

試験時期

筆記試験

○午前の部:平面測量10問、作図1問

○午後の部:

・択一問題20問(不動産登記法、民法など)

・書式問題 土地1問、建物1問

午前の部:120分

午後の部:150分

例年10月
口述試験業務に必要な知識に関する面接試験15分例年2月

筆記試験は午前の部と午後の部に分かれていますが、実際はほとんどの人が後述する理由で午前の部を免除されています。

筆記試験・午前の部の免除制度

測量士、測量士補、一級建築士、二級建築士の資格を持っている方は筆記試験の午前の部が免除されます。

どの資格も持っていない場合は、いちばん簡単な測量士補の資格をまず取得しましょう。

測量士補の問題は土地家屋調査士の午前の部より問題が簡単で、合格率も高いです。また、テキストも充実しているため、勉強しやすいです。

土地家屋調査士試験の午前の試験を免除されることで、当日の体力、集中力を温存し、午後の試験のみに集中することができる、というメリットもあります。

測量士補に合格するための知識は土地家屋調査士試験に活きやすいのもおすすめポイントです。

測量士補の試験は5月、土地家屋調査士の試験は10月なので、1年でのダブル合格も目指せます。

難易度的にも、当日の条件的にも、精神的にも、1年のスケジュール的にも、まずは測量士補を取得することから始めましょう。

詳細はこちらの記事をどうぞ。

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合格基準は?

土地家屋調査士試験は択一式50点、記述式50点の100点満点です。

が、土地家屋調査士は決まった合格点がありません。これは、合格者数の枠を設定しているためです。合格者数を先に設定しておいて、その合格者の最低点が結果的に合格基準点になります。

択一式では上記2000人が合格します。記述式では30点(変動あり)が基準点となります。

例年、合格者数は400人です。

受験資格は?

受験資格はありません。どなたでも受験することができます。

ニーズの高い業務独占資格でありながら、どなたでも受験できるのは素晴らしいですね。

難易度・合格率は?独学で取得できる?

直近の合格率は以下のとおりです。

年度申込者数合格率
平成29年度46008.59%
平成30年度43809.54%
令和元年度41989.68%
令和2年度378510.36%
令和3年度385910.47%

例年、合格率は10%前後です。難易度は高いですが、独学でも取得できる資格です。ただし、試験範囲が広く、長期間の受験勉強となるため、自己管理力、計画力が必要です。

独学での取得が難しそうであれば、合格率が高く、フォロー体制が万全なアガルートなどの通信講座を利用するのもありです。

アガルートアカデミー

おすすめポイントは以下の通り

  • 受講生の合格率が36%(全国平均の3.5倍!)で圧倒的に合格しやすい。
  • フルカラーの読みやすい専用テキスト。
  • オンライン講義に特化したわかりやすい講義動画(フルカラーテキストを動画に表示しながらテレビのように解説)。
  • Webで講義動画を再生。PCだけでなく、スマホ・タブレットなどでどこでも学習できる。音声ダウンロードも可能。
  • 講義動画が30分/1講義となっており、スキマ時間の学習にも最適。
  • Facebookグループによる質問対応あり。講師が直接回答してくれるため、信頼できる。
  • 毎月1回のホームルーム(勉強方法などに関する配信)、30分の定期カウンセリング(講師との直接電話)があり、講師が万全のフォローをしてくれる。
  • カリキュラムを組んでくれる+テキストも準備されているので、勉強だけに集中できる。

各種割引や、合格者への受講料返金制度も随時実施しています。まずは無料体験してみましょう。

過去問は?

法務省のHPで過去問題を解くことができます。試しに一年分解いてみましょう。

www.moj.go.jp

どうでしたか?解けましたか?おそらく難しいでしょう。

今は解けなくても構いません。重要なことは、合格に必要な学力と現状の自分の学力の差を把握することです。言い換えれば、自分の目的地の位置と自分の現在地の距離を把握すること、と言っても良いでしょう。これを把握することで、合格するまでに埋めなければいけない差・取らなければいけないルートを把握することができます。

目的地までの道筋を把握できていない人は目的地に達することはできません。まずは自分の現在位置を知るために過去問題を解きましょう。

申し込み方法は?

まずは受験申請書一式を全国の法務局または地方法務局から入手する必要があります。直接受け取るのが難しい場合は郵送により入手することができます。封筒の表に「土地家屋調査士請求」と朱書きした上、返送用として郵便番号、住所及び氏名を記載し、郵便切手(120円)を貼った角形2号(A4判)の郵便封筒を同封してください。

宛先は下記リンクを参考にして下さい。

www.moj.go.jp

申請書を入手したら、書類を揃えて提出しましょう。提出書類は以下のとおりです。

  • 受験申請書
  • 写真票
  • 筆記試験受験票
  • 受験手数料(収入印紙で納付)
  • 写真(5×5cm)
  • (該当する人は)試験免除に必要な資格証明書

ちなみに、収入印紙は郵便局(ゆうゆう窓口で可)で入手することができます。

必ず、受験案内等を確認した上で書類を提出してくださいね。

まとめ

本記事では、土地家屋調査士試験について解説しました。

難関資格ですが、適切に勉強すれば合格できる資格です。不動産が存在する限り需要があり、間違いなく市場価値を高められる資格ですので、ぜひチャレンジしてみてください!


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